需要と供給、あと責任とリスクとハードル

明確にしておきたいことなのですが、「需要や人気が無いから製作を止める」のではありません。(需要も人気も無いのは事実ですが)

それらを一切考えずに、ただ「特別な機材を必要とせずユーザーが映画を作れる」という稀有な場であるキャラフレでただやりたいからやりたいものをやる、ということも可能だからです。人から何を言われてもやろうと思えば(キャラフレがサービス終了とかしない限り)作り続けることはできます。
それとは別に、作品を作るからには評価の問題が発生します。

例えばスコアにして10の作品を発表した後、次に求められるのは20、少なくとも15の作品です。4や5の作品を出したら、もうそれ以上お客さんを振り向かせることはできません。
そういう作品にもそれなりに見るところはあるのですが、作り手にとってはともかく受け手にとっては総合評価なので。
で、仮に15を取ったらその次はまた20、30と要求されるハードルだけが高くなってゆく……。

一時期は興行としてレンタルビデオやテレビに押され危機に陥っていた現実の映画業界が4DXや特殊音響、応援上映(笑)などという方向で進化を遂げたような方法論が、現在のもう、はっきり言ってしまえば衰退の一途を辿っているキャラフレでは取れません。

ボイス導入? フリーズ多発を加速させるだけなので無理。(ついでにお金もかかる)
選択肢によって内容や結末が変わる? 何度かやったことあるけど手間の割に集客や評価に結びつかないので。
ゲスト出演? 誰を、どのように呼べるのかが不明。なお前回翔愛祭では第一回シナコン受賞作のキャラが登場しましたが、あれはまあ一応原作者なので…ってとこですね。

これら以上のことをするとなるとほぼ、ゲーム一本作るレベルの作業になるので、現状の魔法少女と大ひよこっこ団での対応は不可能です。

要するに、『工夫でどうにもならないなか労力の投入に対し、集客や評価の向上が見込めない』のが活動終了の理由です。
これが岡元奏ひとりの話ならまだしも、人に協力を依頼して『こういう状況だけど、これからもやってくれませんか』とは言えないのです。

さてその私ですがこのひと月ほど、「小説家になろう」「カクヨム」などのweb小説界隈を研究し実際に作品をアップしたりもしていました。
そこにあるのは評価ポイントを稼ぎランキングの順位を上げる為なら何でもする、ある意味で商業小説業界よりも熾烈な競争の世界でした。
そりゃそうです、『誰でも』『無料で』『編集や出版社を通さず』『好きな内容を』『スキルを問わず』作品を発表できるのですから、その数は日々膨大な量に膨れ上がっています。

そんななか自作を読んでもらい注目を集め、あわよくば出版社から書籍化を目指すには流行を意識する(今なら異世界転生ファンタジーとかですね)のもそうですが、ポイントを稼ぐ為の方法論みたいなのが別途あって、SNSの自前のアカで宣伝をするだけならまだしも無差別フォローをしたり、執拗に宣伝リプライや全然面識のない人の宣伝を『作品を読まずに』リツイートするなど(そうすることで相互での宣伝を暗に強要する)、真っ当ではないやり方で無理矢理自作のアピールを繰り返すのが普通なのだそうです。特に「小説家になろう」では「レビュー(ユーザーによる宣伝文)」を書いてもらうことが重要で、これを書かれることで一日のPVが数千単位で増えることもあるとか。で、そのレビューを金で買ったり、最悪詐欺に近いやり方で騙して書かせる悪質な奴も少なくなく、もはや小説とは、エンタメとは何だろうという世界でした。

現在はアップした作品を全て削除しています。魔法団のツイッターアカウントをフォローされている方のなかには気づかれた方もなかにはいらっしゃるかもですが最近宣伝ツイをしたり翌日にはそれを削除したりしていたのはその辺が理由です。
「カクヨム」はインターフェーズが良く見栄えもするので今後も作品をアップする予定ですが、宣伝告知の類は一切しませんし自主企画等にも参加しません。
即ち私が、私の為だけに書いてアップする場となります。

別に公開はしないだけで、書くこと自体が嫌いになったわけではありませんので…

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